ラグビーワールドカップ2019 「ジェイミー・ジョセフ・ジャパンがエディー・ジャパンを超えた!」「静岡の歓喜」「ジャイアントキリング再び」「史上最大の番狂わせ」なのか…どれも当てはまるが…多くのサポーターは勝ってほしい……もしかしたら勝てるかも…..私もそうだった。しかし選手は違った…ラグビー日本代表は違った…ジェイミーを信じ、リーチを信じ、仲間を信じ、勝つことを誰よりも強く信じた。
2019年9月28日ラグビーワールドカップ グループA 日本対アイルランド戦は最後まで息詰まる戦いになった。43.000人の観客が見守る中前半から激しいコンタクトで両者がぶつかり合いお互いにディフェンス網を崩さない。先制したのはアイルランド前半13分ゴール前からペナルティーのアドバンテージを使い右サイドゴール付近を狙ったキックパスを山中とのコンテストに競り勝ったリングローズがもぎ取りトライを奪う。20分にもキックからのトライを与えてしまう。20分までに12点と与えた点数だけを見ると「厳しいのか…..」しかし日本防御網は崩されていない。試合の行方を左右するスクラムは…がっぷり四つだ!自陣22m付近のスクラムでは日本のコンパクトに8人が一体に、まさにさざれ石となりアイルランドスクラムを割り崩しペナルティーを奪う。このスクラムが日本に大きな勇気を与え、反撃のきっかけとなった。日本の戦い方や得点源はワールドカップ前まではキッキングが主であるかのようであったが、それはあくまでもスペースを見つけ、そこへ最短でボールを運ぶための手段がキッキングであっただけである。このゲームではスカウティングやゲーム状況判断で「展開」を選択した。ボールグリップが厳しい中、日本の信条である高速アタックを武器にしたストラクチャーアタックが始まった。素早いユニットセット、クイックなパスアウトでフェイズを重ね小刻みに前へと前進する。アイルランドディフェンスが流れを遮ろうと必死のタックルで応戦する。しかし日本の高速アタックは止まらない。ついに耐えきれずオフサイドとペナルティーを繰り返した。PG3本を決め9対12と世界ランキング2位優勝候補のアイルランドに喰らい付く。いや点数とは逆に喰らいついていたのはアイルランドのように見えた。
前半の勢いは後半にも続いた。お互い激しくフェイズアタックを重ねる中、攻守も入れ替わるスリリングなゲーム展開に応援の熱はさらに引きこまれていった。両チームしぶといディフェンスの中、ようやく敵陣深くまで入り込む。22m内日本ボールのセットスクラムから準備していたアタックムーブを仕掛ける。スクラムからボールアウト途中交代の田中からセンターの中村へダイレクトに中央へ突破を図る。ゴール前7m付近でブレイクダウンサポートのラファエレ、ラブスカニフが入り逆サイドに田中が持ち出しFWの裏から加速したレメキへ。これはPNCのフィジー戦でトライを奪ったシークエンスだ。(ジャパン・シークエンスVol.1)アイルランドの壁をスピードでこじ開けようとしたが2m手前で阻まれた。ゴールライン目前でFWのパワープレイ リーチが押し込む…が数十センチ届かない。姫野も行くがアイルランド壁はここもでも突破を許さない。日本バックス陣がスペースとタイミングを見計らう。「今だ!」大外のWTB福岡が中村を呼ぶ!センターの中村が田中に呼び叫んだ。4対3のオーバーラップは出来ているが….田中から中村へ、中村は得点力のある松島を飛ばすしラファエレへ….. 大外のディフェンダー FBのロブ・カーニーが「この間合いならラファエレを潰せる」果敢に前へ出てくるカーニーを最高の「ハンズパス」で福岡へ繋ぎそのままインゴールへと逆転のトライをもぎ取った。このバックスのアタックは浅いアタックラインをとり、ディフェンス側から2パスで(2人目で)もしくは飛ばしても3人目で潰せる(タックルに入れる)だろう。と考えられる間合い、間隔なのだ。カーニーはこの浅さからインターセプトも狙えるのでは….と思っていたかもしれない。ここでの中村の飛ばしパス、ラファエレのクイックハンズはニュージーランドコーチ陣ジェイミー・ジョセフ、トニー・ブラウンのキィウィスタイルでのトレーニングの賜物に間違いない。最高のトライだ。
後半72分ペナルティーを奪い更に3点を追加し19対12とし、1トライ1ゴールでも逆転出来ない点差となったが、まだ8分ある。相手は世界ランク2位強豪アイルランド、昨年末にはオールブラックスも破っている優勝候補だ。7点以上返してくるのは残念ながら…..まだ想像の域にある。残り8分日本ほどんなゲームマネージメントをするのか。自陣10m日本ボールスクラム田村からのキックでアイルランド陣へ….この時点で残り6分アイルランドはボールを保持しながら前へ出るしかない。日本のペナルティーで自陣10mまで入り込まれてのラインアウト。攻め続けるしかないアイルランドはFWのパワープレーで前へ出るが日本のサイドディフェンスは簡単に崩れない、崩れないどころかどんどん湧いて出てくるこの時間帯にこの動きが….そして15フェイズ目のアイルランドバックスのアタックにアウトサイドディフェンスの福岡が仕掛けた……アタックラインの間に割り込みインターセプト….そのままインゴールへボールを持ち込めるか….ギリギリのところでWTBイールズに止められた。残り3分….日本ボールスクラム….今までの日本であればこのスクラムで押し込まれ更にペナルティーも取られキックで自陣に入られと言う心配もあったが、その姿とは真逆で力が拮抗してるが故の組み直しが何度も生じた。時間は刻々とタイムアップに近ずく、日本の安定したスクラムからだめ押しを狙うバックスにボールが送られた。攻める日本トライラインはもうそこだ。しかし最後の試練か…ここでノックオン…アイルランドボールに….まさか….アイルランドには100m先のトライを奪う気力体力は残ってなかった。7点差以内の敗戦で得られる1ポイントを獲得するためにタッチキックを選択した。そしてこの瞬間スタジアムは歓喜の渦となり決勝トーナメントへ自力で掴みと取るための勝利に日本中が湧き上がった。
キックオフ フィールドにリーチの姿はなかった……が彼は….
2015年W杯で南アフリカに勝利し「史上最大の番狂わせ」起こしながらも予選プール敗退の苦渋を飲んだ日本代表メンバーでキャプテンだったリーチ・マイケル 日本開催が決まり誰よりも強い気持ちで決勝トーナメントへの道を信じている。エディージャパンからジェイミージャパンへ変わり戦略、トレーニングに対する方向性の違いに戸惑い迷いを感じていた。これで勝てるのだろうか….誰でもそうだろう 結果を出してきたものを変える… 変化に対しては怖さもある。リーチは悩みながらもジェイミーのラグビーを理解しようと努力し続けたのであろう。ジェイミージャパンになってからもキャプテンに任されるということは人としての信頼の厚さが伺える。日本人選手と外国籍の選手の混成する集団を文化の違いの架け橋となり、フィールドでは背中で引っ張り「 One Team」となるために体を張り続けてきた。
決戦日が来た。 北半球の強豪アイルランド、決勝リーグに進むためには倒さなければならない相手だ。しかしスターティングメンバーの中にリーチ・マイケルの名前は無い、そしてピッチへ先導するトップはリーチではなかった。怪我の影響か….ロシア戦のパフォーマンスか….この日にかけてきた思いが….
前半28分アマナキが無念の負傷退場….ピッチに現れたのは4年間の思いを秘めたリーチだった。入り早々動きは全開だ。タックルしては起き走り、ボールキャリーをしては次のセットに着き、ブレイクダウンサポートの反応は素早く相手に隙を与えない。リーチの動きにチームが引っ張られる。チームを鼓舞し行動で示す。これが日本のキャプテン リーチ・マイケルだ。ノーサイドのホイッスルがなり歓喜に溢れる中、リーチは笑顔を見せることなくアイルランド選手と握手を交わした。激闘を繰り広げた相手への敬意を表した。
この一勝に一喜一憂してはいけな….「日本の強さを証明する為に」日本の為に身の心も捧げてきた男はもうサモア戦を見据えている。
とライター風に書いてみましたが、申し訳ありません。このように私はブログを通して世界のラグビー、日本のラグビーの素晴らしさを伝えていきたいとの思いは強いのですが、なんせ文章が下手で..本当にごめんなさい。
今回はただただリーチ選手が素晴らしい!日本の為にここまで体を張ってくれてるとこが本当に嬉しい!(もちろん日本代表の選手全員そうですけど)スポーツ誌やメディアでも「日本の強さ証明したい!」と常に言い続けてましたよね。自分を成長させてくれた札幌山の手高校や札幌人、東海大学や東芝、周りに良い人たちがいたくさんいたんだろうな!だからリーチ選手も日本の為にって強く思ってるんだろな。本当に素晴らしい!とにかく自分達の思い、日本ラグビー会の思いを叶えて欲しいと切に願います!頑張れリーチ!ガンバレジャパン! リーチへの熱い想いを動画にしてみました!よかったらご覧ください!
大変申し訳ありません。動画が著作権侵害にあたるとのことで停止致しました。スライダー画像でご覧下さい。(画像は粗くしてます)
【日本代表メンバー】
1 | 稲垣 啓太 Keita INAGAKI | パナソニック ワイルドナイツPANASONIC Wild Knights | 関東学院大学 Kanto Gakuin Univ. | 186 | 116 | 1990/6/2 | 30 |
2 | 堀江 翔太 Shota HORIE | パナソニック ワイルドナイツPANASONIC Wild Knights | 帝京大学 Teikyo Univ. | 180 | 104 | 1986/1/21 | 62 |
3 | 具 智元 Jiwon KOO | ホンダヒートHONDA Heat | 拓殖大学 Takushoku Univ. | 183 | 122 | 1994/7/20 | 9 |
4 | トンプソン ルーク Luke THOMPSON | 近鉄ライナーズKINTETSU Liners | リンカーン大学[NZ]Lincoln Univ. | 196 | 110 | 1981/4/16 | 68 |
5 | ジェームス・ムーア James MOORE | 宗像サニックスブルースMunakata SANIX Blues | ブリスベンステート高校[AUS]Brisbane State HS | 195 | 102 | 1993/6/11 | 4 |
6 | 姫野 和樹 Kazuki HIMENO | トヨタ自動車ヴェルブリッツTOYOTA Verblitz | 帝京大学 Teikyo Univ. | 187 | 108 | 1994/7/27 | 13 |
7 | ピーター・ラブスカフニ ◎Pieter LABUSCHAGNE | クボタスピアーズKUBOTA Spears | フリーステート大学[RSA]Univ. of the Free State | 189 | 105 | 1989/1/11 | 4 |
8 | アマナキ・レレイ・マフィ Amanaki Lelei MAFI | NTTコミュニケーションズシャイニングアークスNTT COMMUNICATIONS Shining Arcs | 花園大学 Hanazono Univ. | 189 | 112 | 1990/1/11 | 25 |
9 | 流 大 Yutaka NAGARE | サントリーサンゴリアス SUNTORY Sungoliath | 帝京大学 Teikyo Univ. | 166 | 71 | 1992/9/4 | 20 |
10 | 田村 優 Yu TAMURA | キヤノンイーグルスCANON Eagles | 明治大学 Meiji Univ. | 181 | 92 | 1989/1/9 | 59 |
11 | レメキ ロマノ ラヴァ Lomano Lava LEMEKI | ホンダヒートHONDA Heat | ランコーン高校[AUS]Runcorn HS | 177 | 92 | 1989/1/20 | 12 |
12 | 中村 亮土 Ryoto NAKAMURA | サントリーサンゴリアス SUNTORY Sungoliath | 帝京大学 Teikyo Univ. | 178 | 92 | 1991/6/3 | 20 |
13 | ラファエレ ティモシー Timothy LAFAELE | 神戸製鋼コベルコスティーラーズKOBE STEEL Kobelco Steelers | 山梨学院大学 Yamanashi Gakuin Univ. | 186 | 98 | 1991/8/19 | 19 |
14 | 松島 幸太朗 Kotaro MATSUSHIMA | サントリーサンゴリアス SUNTORY Sungoliath | 桐蔭学園高校 Toin Gakuen HS | 178 | 88 | 1993/2/26 | 35 |
15 | 山中 亮平 Ryohei YAMANAKA | 神戸製鋼コベルコスティーラーズKOBE STEEL Kobelco Steelers | 早稲田大学 Waseda Univ. | 188 | 95 | 1988/6/22 | 14 |
16 | 坂手 淳史 Atsushi SAKATE | パナソニック ワイルドナイツPANASONIC Wild Knights | 帝京大学 Teikyo Univ. | 180 | 104 | 1993/6/21 | 18 |
17 | 中島 イシレリ Isileli NAKAJIMA | 神戸製鋼コベルコスティーラーズKOBE STEEL Kobelco Steelers | 流通経済大学 Ryutsu Keizai Univ. | 186 | 120 | 1989/7/9 | 4 |
18 | ヴァル アサエリ愛 Asaeli Ai VALU | パナソニック ワイルドナイツPANASONIC Wild Knights | 埼玉工業大学Saitama Institute ofTechnology Univ. | 187 | 115 | 1989/5/7 | 10 |
19 | ヴィンピー・ファンデルヴァルト Wimpie VAN DER WALT | NTTドコモレッドハリケーンズNTT DOCOMO Red Hurricanes | ネルスプロイト高校[RSA]Nelspruit HS | 188 | 106 | 1989/1/6 | 13 |
20 | リーチ マイケル Michael LEITCH | 東芝ブレイブルーパスTOSHIBA Brave Lupus | 東海大学 Tokai Univ. | 190 | 110 | 1988/10/7 | 64 |
21 | 田中 史朗 Fumiaki TANAKA | キヤノンイーグルスCANON Eagles | 京都産業大学 Kyoto Sangyo Univ. | 166 | 72 | 1985/1/3 | 71 |
22 | 松田 力也 Rikiya MATSUDA | パナソニック ワイルドナイツPANASONIC Wild Knights | 帝京大学 Teikyo Univ. | 181 | 92 | 1994/5/3 | 21 |
23 | 福岡 堅樹 Kenki Fukuoka | パナソニック ワイルドナイツPANASONIC Wild Knights | 筑波大学 Tsukuba Univ. | 175 | 83 | 1992/9/7 | 12 |
◎はキャプテン
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